第31回日本がん予防学会

第31回日本がん予防学会

ご挨拶

第31回日本がん予防学会総会の会長を拝命致しました徳島大学消化器内科学の高山哲治でございます。はじめに、2024年1月1日の能登半島地震に被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

さてこのたび、日本がん予防学会総会を2024年9月6日(金)~7日(土)の2日間、徳島県医師会館(徳島県徳島市)を会場として開催させていただくことになりました。これまでは、日本がん予防学会と日本がん疫学・分子疫学研究会が合同開催されることが多かったのですが、今回は日本がん予防学会単独開催となります。また、本学会を徳島県で開催するのは初めてのことであり、現在 鋭意準備中でございます。

昨年、第4期がん対策推進基本計画が策定され、「がん予防」が大きなテーマの一つとして取り入れられました。昨年の総会(祖父江友孝会長)においても、日本がん疫学・分子疫学研究会と合同シンポジウムが行われ、同基本計画について討論が行われました。このように、がん診療におけるがん予防の重要性が益々高まってきたと考えられます。

本総会のテーマは、「がんの個別化予防をめざして」と致しました。今、がん治療領域においては、がん遺伝子パネル検査による個別化治療が進められています。すなわち、がん組織(がん細胞)を用いて100~700の遺伝子異常を調べ、認められた異常遺伝子に対する分子標的薬を使う方向に進んでいます。がん予防医学では、まだがんになる前の段階で、1)前がん/前がん状態を見つけて分子標的治療をする、または切除する、2)がんになって完治した時に、次に発生する頻度の高いがんを予防する、3)個々人において、体質的(遺伝的)に発生しやすい遺伝子異常とがん腫を検索し、それに対する予防薬投与や手術などを行う、などが考えられると思います。今回の総会では、これらを含めたシンポジウムを複数予定し、一般演題やポスターも幅広く公募したいと思います。多くの皆様に徳島へお越しいただき、活発なご発表とご討論にご参加頂くことを願っております。

徳島市は四国の東側に位置し、太平洋と瀬戸内海に面することから美味しい海産物に恵まれております。また、日本有数の大河川である吉野川(別名 四国三郎)がもたらす肥沃な土地と良質な水資源を背景に農業畜産業も盛んであり、JAPAN BLUEとして知られる阿波藍の他、阿波牛(ブランド牛)や阿波尾鶏(地鶏)などが良く知られています。有名な地酒も数多くあります(酒蔵の数は約20)。徳島市の阿波踊りや眉山、鳴門の渦潮と大塚国際美術館、祖谷地方の大歩危小歩危等々の観光スポットもあります。是非、ご発表の合間に美味しい徳島と風光明媚な徳島を楽しんで頂ければと思います。

多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

第31回日本がん予防学会総会
会長 高山 哲治
(徳島大学大学院医歯薬学研究部 消化器内科学 教授)

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